第4回品評会金賞受賞「ばむへいさん」インタビュー 後編

 消しゴムはんこファンの皆様、ごきげんいかがですか?

 この度、昨年12月9日に開催された「第4回国際イレイサースタンプ品評会」において最高金賞および金賞を受賞された作家の皆様にインタビューを敢行いたしました。作品の制作秘話や独自のテクニック、そして普段の作家活動等について等、普段はお聞きすることができないような内容の濃いお話をたくさんお伺いすることができましたので、詳細を余すことなく皆様にお伝えしたいと思います。

 今回は2月5日の前編、2月7日の中編に続き、「ばむへいさん」のインタビュー後編をお届けします。


前編はこちら


中編はこちら


(中編からの続き)

- さて、話は変わりまして今回のエントリー作品についてお訊きしますが、デザインのアイデアと図案の作成から作品の完成までどのくらい日数を要しましたか?

ばむへいさん:
・構想に1ヶ月
・アイデア出しに2〜3日
・図案の構図に1日
・図案作成とトレースに2〜3日
・彫りに1週間
・撮影に1日
・印影加工に1日
です。

- 予想どおり相応に時間がかかっていますね。ところで、デザイン画の消しゴムへの転写はどのような方法で行いましたか?

ばむへいさん:
 トレーシングペーパーでの転写です。

- たしか前回は除光液を使用して転写されていましたよね?

ばむへいさん:
 はい。前回は除光液で転写したんですが、トレペでの転写の方がしっくりくる感じがして戻しました。

- そうだったんですね。次に今回制作に使用した道具についてお訊きします。今回のエントリー作品制作にはどのような道具を使われましたか?

ばむへいさん:
 全体の彫りはデザインカッター、余白部分は丸刀とサラエを使いました。

- シンプルですね。では、制作に欠かせない「彫るための道具」以外に使用した道具類についても教えていただけますか?

ばむへいさん:
 手元を明るく照らすためにライトを使いますが、これは顔のすぐ横に設置します。「これでもか!」ってくらい近づけて良く見える様にしています。そして、普段はコンタクト使用なんですが、彫る時は裸眼で彫ります!

- 彫る時は視力矯正をしない状態なんですね!ところで、制作に使用されたデザインカッターですが、前回のインタビューで「100均のものを気付かずに使ってました」とお話されていましたね。今回も100均デザインカッターを使われたんですか?(笑)

ばむへいさん:
 アハハ!まさに今回もそうです(笑)

- もうひとつ、同じく前回のインタビューで「万年筆を使って下絵を描いている」とおっしゃっていましたよね。今回も万年筆を使用して下絵を描かれたんでしょうか?

ばむへいさん:
 今回は・・・製図用ペンだった気がします(笑)。ただ、キャラにいたっては「アタリ」しか描いてなかったです。

- 「アタリ」といいますと、ざっくりとした下描きというか目安となるものですよね?

ばむへいさん:
 はい。ばむの場合、丁寧に何枚も描いて仕上げた絵よりも、シンプルな線で一発目に描いた絵の方を気に入る事があるんですよ。そして今回は「バシーッ!!」とした躍動感のある絵にしたかったということもあり、トレースする時に一発勝負に出ました。これは今回挑戦してみた新しい技法!?かもしれませんね。

- ご自身が求める表現をとことん追求した結果たどり着いたスタイルといえそうですね。ところで、今回作品に使用した消しゴムの銘柄は何でしょうか?

ばむへいさん:
 はんけしくんのソフトタイプです。

- 普段作品を制作する際に使用する消しゴムも同じなんですか?

ばむへいさん:
 ばむはこれしか使わないです。

- 頑なですね(笑)。それはなぜですか?

ばむへいさん:
 柔らかいので彫るのが楽だからです(笑)。そして、慣れのせいか白い方が彫りやすいです。逆に色付きはどこを彫ったか分からなくなります(笑)

- なるほど(笑)。では、ばむへいさんの消しゴムはんこの彫り方について教えていただけますか?(例:手持ち彫り・置き彫り、手前に引いてくる「引き彫り」・奥に押す「押し彫り」等)。状況によって彫り方を変えている場合は、どのような状況でどの彫り方をされているかについてもご回答いただけると助かります。

ばむへいさん:
 基本、置き彫り押し彫りです。

- 状況によって彫り方を変えることってありますか?

ばむへいさん:
 小さな箇所や余白箇所で角度を変えて彫る時は持って彫ることもあります。

- ありがとうございます。話は変わりますが、今回の作品の印影に使用したインクは何を使われましたか?

ばむへいさん:
 今回はブラック一色です。メーカーはシャチハタだったかなぁ?色々試して一番濃く出たモノを使用しました。よく覚えていないんですが、もしかしたらいろいろ混ぜたかもです(笑)。

- ありがとうございます(笑)。では続きまして、消しゴムはんこ作家・ハンドメイド作家としての現在の活動状況を教えていただけますか?それと併せまして、主に情報を発信しているSNSアカウントをご紹介いただけますか?

ばむへいさん:
 現在は東京都内で教室を開催しています。その他の情報はブログとインスタグラムで主に発信しています。

「消しゴムはんこクリエーター ばむへい」
ブログ:http://ameblo.jp/bamuheichan/
インスタグラム:http://instagran.com/bamuhei/

- ありがとうございます。続きまして、イベント出展等も含めた今後の活動予定などを教えていただけますか?

ばむへいさん:
 直近では3月に開催されるけしごむはんこてん初参加です。それから、6月2日開催の第1回東京アートクラフトフェスタへも出展予定です。そして、地元である佐賀県でも教室を開催する予定です。

- では、今後の目標などを教えていただけますか?

ばむへいさん:
 これからも活き活きとした可愛いキャラを作っていきたいです。それを、はんこにしたり、物語にして本にしたりグッズにしたりしていきたいです。そしてゆくゆくはみんなに愛される作家になりたいです。

- 最後の質問になりますが、目標とされている作家の方がいらっしゃいましたら教えていただけますか?

ばむへいさん:
 目標は「ふわふわ堂」の「ふわ先生」のような、誰も真似できない自分の世界を作り上げることです。

- とても大きな目標ですね。今後のご活躍に期待しております。3回連続の金賞受賞、本当におめでとうございました。

ばむへいさん:
 ありがとうございました。


ばむへいさんのより詳しい情報はこちら
Blog:http://ameblo.jp/bamuheichan/
Instagram:http://instagran.com/bamuhei/


消しゴムはんこの彫りの美しさとデザインを競うコンテスト「国際イレイサースタンプ品評会」
ただいま6月2日開催の第5回品評会のエントリー受付中!

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(国際イレイサースタンプ品評会開催委員長 中鉢久夫 / 2019年2月9日配信)

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