大内ゆかさん直伝!キレイな彫り方<その1>

消しゴムはんこ作家・大内ゆかさんの連載「大内ゆかの『極めろ!はんこ道』」をお届けします。


こんにちは。またまたお久しぶりになってしまいました。
季節はすっかり秋になり、肌寒くなってきましたね。
風邪など召されませんようお気をつけくださいね。

第7回目の今回は、やっと彫り方をご紹介いたします。
こちらで書かせていただく手順は私のやり方なので、参考程度にご覧いただけたらと思います。
前にも書いたように、消しゴムはんこの彫り方に正解・不正解はありません。
ですので、自分が彫りやすいように色々試してみてくださいね。

これから書いていく手順は、「持ち押し彫り」の彫り方になります。
置き彫り派の方や引き彫り派の方は、頭の中で変換しながらご覧いただけると幸いです。

【今回使用した道具】

・デザインナイフ(NTカッター D-401P)
・カッターナイフ(リミテッドAL・特選黒刃)
・彫刻刀(三木章・かまくら曲刀3mm)
・カッターマット(100均)
・ねりけし(SEED)


まずはじめに、消しゴムはんこにとって重要なことをお伝えいたします。
消しゴムはんこは彫ったあとの断面図が台形になるように彫りましょう。
断面が真っ直ぐだったり、内側に入ってしまっていると、強度が弱くなり壊れやすくなります。
できるだけ台形に彫るよう心がけて彫っていきましょう。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.

では、前回切り出しまで終えたこちらのはんこを彫っていきます。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.


【1回目の刃入れ】

まずは線の内側・外側に刃を入れていきます。
刃を入れる場所は「抜き差しポイント」と呼んでいます。
どうしても刃を抜き差ししないと彫れない箇所があれば、そこから彫り始めます。
刃の抜き差し回数が少ないほど印面が綺麗に仕上がりますので、どこが抜き差しポイントか確認しながら進めてくださいね。
私はこういう順番で彫っていきます。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.

一通り刃が入ったらこうなります。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.


【谷を作るための刃入れ】

線沿いに1回目の刃入れが終わりましたら、次は谷を作るための刃入れをしていきます。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.

このときに気をつけてほしいのが、刃を深く入れすぎないということです。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.

刃が深く入ってしまうと線の土台となる部分にまで到達してしまい、強度が弱くなると私は考えています。
1回目の刃をどこらへんまで入れたかということを意識しながら、谷を作るための刃入れを行ってください。
ひと通り刃が入るとこうなります。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.


【谷を作る】

先ほど刃入れしたところをめくっていきます。
このときは線のほうに向かってめくっていってください。
反対側にめくろうとすると、土台になる部分までもげてしまうことがあるので要注意です。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.

1回目の刃入れしたところまで到達していない箇所は、ちぎらないと取れないかもしれませんが、もげないようにゆっくり丁寧に時間をかけて取ってくださいね。
どうしても取れない場合は、谷を作るための刃入れをしたほうから、もう1度刃を入れてみてください。
それでも取れない場合は、1回目の刃入れをしたほうから刃を入れてください。
ここで何度も刃の抜き差しをしてしまうと傷がいっぱいついて、綺麗な印面になりづらくなるのでご注意ください。
ひと通り取ったらこうなります。


copyrights © Yuka Ouchi All Rights Reserved.


さらっと説明させていただきましたが、もっと詳しく知りたいという方は、私のブログをご覧くださいね。
動画でも紹介していますので、少しわかりやすくなるのではないかと思います。
妥協せず、「ゆっくり丁寧に」を心がけて進めてください(*^_^*)

では、今回はこれでおしまいです。
次回もご覧いただけると幸いです(*˙˘˙*)


キレイな彫り方を学んでいただける自宅教室も開催していますので、Capule* Worksのホームページよりお問い合わせくださいね。
また、フルオーダーはんこも随時受付中ですので、ホームページの「オーダーメイドについて」をお読みいただき、ご連絡くださいませ。
http://capuleworks.com

各SNSもフォローしていただけると嬉しいです!

◆Instagram
https://www.instagram.com/capuleworks/

◆Facebook
https://www.facebook.com/sscapule/

Capule* Works
大内 ゆか

http://capuleworks.com/

コメントを残す