【コデさん】金賞受賞者インタビュー[後編]

 消しゴムはんこファンの皆さん、ごきげんいかがでしょうか?国際イレイサースタンプ品評会開催委員長の中鉢久夫です。
 シリーズでお送りしています「第3回品評会受賞者インタビュー」。7月20日にご紹介しました【コデさん】インタビュー[前編]に続き、今回は[後編]をご紹介します。


【コデさん】

(~[前編]からの続きです~)

-今回の作品を実際に間近で拝見しましたが、大変細かい部分までしっかりと作り込んであるという印象を受けました。やはり普段から彫る練習を欠かさず行っているのでしょうか?

コデさん:
『彫る練習』という形では行っていません。しかし、イベント前の作成等である程度の数量を作成するので、そこで少しずつ制作精度は上がっているのではないかと思います。それと、もともと手先が器用だという事もあると思います。

-なるほど。では、ズバリ「細かく彫るコツ」というのはありますか?

コデさん:
細かく彫るコツはたったひとつ、横着せずに忠実に図案をなぞる事ですね。

-「横着せずに忠実に」...基本でありとても大切なことですよね。話は変わりますが、今回出品されたようなはがきサイズの作品を制作する場合、一般的なサイズの消しゴムはんこを制作する際とどのような点が異なり、どういった注意を払いながら制作されたか教えていただけますか?

コデさん:
基本的にはそう変わらないです。ハガキサイズも一般的なサイズも手で持って彫りますし。強いて言えば大きいので転写が難しいです。

-今転写の話が出ましたが、今回制作した作品の図案は一般的な消しゴムはんこの制作と同様にトレーシングペーパーに図案を写し取り、それを消しゴムに転写するというスタイルで行ったのでしょうか? それとも、他の方法で行いましたか?

コデさん:
今回制作した作品も含め、ハガキサイズの作品の転写は除光液を使って行っています。ネットで調べると出てくるやつです。

-なるほど、そうなんですね。ありがとうございます。それから、これは素朴な疑問なんですが、はがきサイズの大きな作品の場合、どの場所から彫り始めてどのように彫り進めるのかを、印面への転写が完了した時点であらかじめ決めているのでしょうか? それとも、その時々の思い付きで彫り進めていくのでしょうか?

コデさん:
転写したところに指をおくと図案が消えてしまったりするので持った時彫りやすいところから始めたりしますが、大体が思いつきです。

-思いつき、ですか!

コデさん:
はい。ですが、彫り進めるとめんどくさい部分と彫りやすい部分があるので、疲れてきたら彫りやすい部分に変えたりとか...臨機応変に対応してますね。

-なるほど。そして、多くの方が気にしていると言われている、デザインのアイデアと図案の作成から作品の完成までの期間を教えてください。どのくらい日数を要しましたか?

コデさん:
図案のアイデアは申し込んだぐらいに一度考えて、そこから他にやることがあったりしたので放置したりふとした時に考えたりして、作成した図案ができたのが5/5で、彫りあがったのが5/6です。『どのくらいで作れるんですか?』とよく訊かれるので毎回彫る時間を計測しているのですが、今回は約13時間でした。

-あれほどの作品の完成までに要した時間が13時間というのはとても早いですね。では、制作過程において苦労した点や苦心したことなどはございませんでしたか?

コデさん:
図案を考えるにあたって、東京での活動経験が少なくあまり知られていないので、名前でなく絵面でお客様の目を止めなければならないというところがあり、インパクトがあって、可愛さもあって、凄さもあって、という図案を考えるのが難しかったです。

-なるほど。その点を考えると、今回の金賞受賞はコデさんの狙い通りの作品に仕上がった結果であるということができますね。


-次に制作スタイルについてお訊きしたいと思います。今回の作品の制作にはどのような道具を使いましたか?

コデさん:
彫る道具はOLFAの30度のカッターです。大学時代から使っているもので、手元にあったのでという理由で使っています。

-なるほど。では、図案の作成やトレースなどに使用しているツールや筆記用具などについてもよろしければ教えてください。

コデさん:
図案の作成は写真を画像編集ソフトで加工してイラストを書き込んで作っています。

-コデさんの彫り方のタイプを教えてください。また、作品の大きさによって彫り方を使い分けていますか?

コデさん:
普段から手で持って彫っています。はがきサイズくらいの大きさであれば手で持って彫ります。

-なるほど、はがきサイズくらいでしたら手持ち彫りなんですね。


-では続いて、消しゴムはんこ作家として現在どのような活動をされているか教えていただけますか? また、この機会により多くの方にコデさんを知っていただければと思いますので、HPアドレスや公式ブログ、SNSアカウント等がありましたら教えてください。

コデさん:
東海地方を中心にイベント出展やグループ展、アートコンペへの出展を行っています。また、東京でのイベント出展も今のところ2つ決まっています。
SNSアカウントは、
Twitter:https://twitter.com/kodetaka
Instagram:https://www.instagram.com/kodetaka/
です。
Twitterの方が更新の頻度が少し多いです。イベントの出展情報などもSNSで宣伝しています。

-最後になりますが、今後の活動予定や消しゴムはんこ作家としての目標などがあればぜひ教えてください。

コデさん:
活動を初めて4年目に入ったのですが、まだまだ皆さんに知られていないマイナー作家なので、もっと面白いことを考えて形にしていきたいです。

-今後のご活躍に期待しております。本日はありがとうございました。

コデさん:
ありがとうございました。


 消しゴムはんこに真摯に向き合うとても実直な作家という印象を、今回のインタビューを通してコデさんに抱きました。
 お忙しいところご回答いただき本当にありがとうございました。そして、初エントリーでの金賞受賞、本当におめでとうございました!


【コデさん】の公式SNSはこちらです。
イベント出展情報などもこちらで公開しています!

Twitter:https://twitter.com/kodetaka
Instagram:https://www.instagram.com/kodetaka/


(国際イレイサースタンプ品評会開催委員長 中鉢久夫 / 2018年7月22日更新)

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