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【ばむへいさん】金賞受賞者インタビュー[前編]

 消しゴムはんこファンの皆さん、ごきげんいかがでしょうか?国際イレイサースタンプ品評会開催委員長の中鉢久夫です。

 6月17日に開催された【第3回国際イレイサースタンプ品評会】の受賞作品発表後、最高金賞ならびに金賞を受賞された作家の皆様にインタビューを行いましたのでご紹介したいと思います。
 今回エントリーされた作品の制作秘話や苦労話、そして普段の作家としての活動や今後の展望について等々、消しゴムはんこへの強い想いをひしひしと感じる、とても中身の濃いお話をたくさんお聞きすることができました。

 シリーズでお送りする「第3回品評会受賞者インタビュー」、今回お届けするのは、エントリーナンバー6番【ばむへいさん】のインタビュー[前編]です。


【ばむへいさん】


-この度は金賞受賞本当におめでとうございます。ばむへいさんは今回で2回連続の金賞受賞ですね。受賞について一言メッセージをお願いします。

ばむへいさん:
すごくうれしかったです。
受賞を知った時、うれしくて、何も手につかなかったです。
連続の受賞を出来たのも、投票して頂いたみなさま、そして、いろんな方の応援があって取れた賞だと思います。
この場をかりて、感謝いたします。
ありがとうございました。

-ばむへいさんは第1回品評会から連続エントリーを継続していますが、エントリーを続ける理由をズバリ教えていただけないでしょうか? また、いちばん初めに品評会にエントリーしようと思ったきっかけや、エントリーのきっかけを作った出来事などのエピソードがありましたら教えてください。

ばむへいさん:
エントリーのきっかけは、はんこの賞をとりたかったからです(笑)。
「賞をとるとホームページにずっと載るので自分のアピールになるな〜」って(笑)。

-とてもシンプルでストレートな理由ですね(笑)。

ばむへいさん:
そうですね(笑)。
実は第1回の時、自信満々でエントリーして、実際、全部の作品を見て「これはいける!」と勝手に自画自賛してました。
ところがフタを開けてみると落選してしまい...ホントすごく落ち込みました。
正直なところ、「もう辞めてしまおう」とも思いました。

-え?そうなんですか?

ばむへいさん:
はい。でも、はんこ大好きなので、時が経つにつれ、「くそ〜!次こそ絶対獲ってやる〜!!」とリベンジ心が湧いてきました。
第2回、第3回と獲る事ができたのは、このくやしさが糧になったと思います。

-そうでしたか。「くやしさを糧に頑張ることができる」というのは、心の強さがなければできることではないですよね。


-では、今回受賞された作品のテーマ、作品に込めた想いや作品が持つ世界観などを教えていただけますか?

ばむへいさん:
テーマは「ポップアップ」です。
今回は立体感を出したくて、そのテーマで図案を考えました。
遠近感も出したかったので図案が決まるまで何パターンも描き、結局一番見やすい正面になったんですけどね。

-なるほど。

ばむへいさん:
そして、今年は自分のオリジナルキャラクターの「め〜ちゃんとうし子」をがんばると決めていたので、この子たちを使って物語を広げて行きました。
サブテーマとして、『酒場』。
酒場といえば、『ジャズ』この二つを盛り込みました。

-『酒場』と『ジャズ』ですか…それは面白いですね。

ばむへいさん:
ありがとうございます。
で、この図案を描くまでに物語が先にできて、それを元に図案に落とし込む作業をしたので、
図案が出来上がるのにすごい時間がかかりました。

-ということは、普段から物語を先に組み立てて、それから絵や図案を起こすことが多いのでしょうか?

ばむへいさん:
そうですね。
ばむの場合キャラクターが多いので、その子はどんな子?どんな事が好き?など、そのキャラクターにストーリーを盛り込むと勝手に動いてくれます。
そうすることにより、いきいきした図案ができるので、手間はかかりますがこの方法で図案を描く事が多いです。

-なるほど、これはオリジナルキャラクターの構築とストーリー展開などを考える際のひとつのヒントになりますね。


-ところで、先ほど名前が出たばむへいさんのオリジナルキャラクター「め~ちゃんとうし子」について、それぞれのキャラクター設定などを教えていただけませんか?

ばむへいさん:
ひつじのめ〜ちゃんは食いしん坊で何でも食べます(ばむへいさん曰く「自分にそっくり」なんだそうです)。
食べたモノの色によって、毛色が変わるという特異体質を持っています。
そして、いろんな毛色になっため〜ちゃんは、うし子がつくったミルクを飲むと元のまっ白の毛色に戻るという設定です。そして、この二人の物語は絵本になっていて現在、4冊の絵本にもなっています。

-そうなんですね。その絵本はどこで手に入れることができるんですか?

ばむへいさん:
現在はイベントにて販売をしていますが、8月からminneでも販売しようと考えています。その時はインスタやブログ内にて発表したいと思います。要チェックですよ!

-続いて、今回出品されたようなはがきサイズの作品を制作する場合、一般的なサイズの消しゴムはんこを制作する際とどのような点が異なり、どういった注意を払いながら制作されたか教えていただけますか?

ばむへいさん:
いつもと違ってサイズが大きいので、一気に彫れない。
それと細かい部分など気を配る部分が多かったので、少しずつ時間を決めて彫りました。

-なるほど。

ばむへいさん:
それと彫る時、向きを変える際にはんこを回すんですが、そのままだと回らない時があるので一枚紙を敷いて作業しました。一枚紙があるだけで、すいすい回ります。
少しでもストレスをなくして作業効率を上げて制作しました。

-制作時にスムーズに作業を進めるための工夫ですね。ところで、今回のエントリー作品のように大きな作品の場合、どの場所から彫り始めてどのように彫り進めるのかを、印面への転写が完了した時点であらかじめ決めているのでしょうか? それとも、その時々の思い付きで彫り進めていくのでしょうか?

ばむへいさん:
たいして決めてないです(笑)。
ただ、はじめは簡単そうな所から彫りはじめます。
あとは成り行きで彫っていき、勝負所の箇所は気合いが入っている時に彫ります。


 次回[後編]に続きます。どうぞお楽しみに。


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(国際イレイサースタンプ品評会開催委員長 中鉢久夫 / 2018年7月24日配信)

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