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「ひのき」の持ち手を「こうして」仕上げてみた

 皆さんは消しゴムはんこの持ち手をどのように「仕上げて」いますか?「素材の質感をそのまま残す」「印影にエンボス加工を施す」「軽く塗装する」「レジンやエポキシ等で仕上げる」等々・・・制作者のこだわりが反映されるポイントのひとつではないでしょうか。

 このようにいろいろな仕上げ方法がある中、今回はこんなものを使って仕上げてみました。

木材用保護オイル

 もともとはアンティーク家具等のメンテナンスに使用されるものですが、「もしかしたら使えるかもしれない」と思ったので試してみることにしました。持ち手はセリアで素材を購入し製作した「ひのき製」で、はんこは「オーロラはんけしくん」で制作したジャック・オー・ランタンを使用しました。持ち手の仕上げは2000番のサンドペーパーで最終仕上げを行っています。


~色落ち~

 では始めましょう。

 はじめに持ち手にはんこを捺します。インクは速乾性でほとんどの素材に捺すことが可能な「ステイズオンミディ ジェットブラック」を使用しました。

 インクが乾いたらオイルを塗り込んでいきます。ウエスがなかったのでとりあえずティッシュに少量を取り、擦り込むように塗っていきます。今回は実験なので、持ち手全面に塗ることにしました。

 約30分放置した後に余分なオイルを拭き取ってみると・・・印影が色落ちしました。

 ほんのわずかの色落ちですが、印影が薄くなっているのがお分かりかと思います。

 では、塗布していないものと比較してみましょう。

 画像では若干オイルの色が付いている以外は大きな変化がないですが、手に取ってみると表面がとても滑らかになっていました。「しっとりしているのにスベスベ」という表現がピッタリです。


~あと捺しもOK~

 はんこを捺した後の拭き取り時に色が落ちるなら、いっそのことオイル仕上げを施した後にはんこを捺せば良いのではないか?と思ったので、こちらも試してみました。インクは先ほどと同じ「ステイズオンミディ ジェットブラック」を使用しました。

 オイル塗布後に捺すのでインクがにじむことを懸念していたのですが、とてもきれいに捺すことができました。さすがステイズオン!素材を問わず使用できるのはとても嬉しいですね。乾燥後に指で軽く擦ってみましたが、色落ちもなくインクのにじみもありません。

 木材用オイルの多くは「無垢の木材を湿気や腐食から保護する」目的を持っているため、消しゴムはんこの持ち手に木材を使用する際の仕上げ方法のひとつの選択肢になり得ると思います。そして木材用オイルは、ほぼ無色透明のものからニスやステインのように着色しながら浸透するタイプのものまで非常に多くの種類がありますが、それらはまた別の機会にご紹介したいと思います。

 次回はコルクの持ち手を仕上げてみたいと思います。乞うご期待!


(ライター:今福大文 / 2017年10月2日配信)

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