【飯田真紀さん】金賞受賞者インタビュー[後編]

 消しゴムはんこファンの皆さん、ごきげんいかがでしょうか?国際イレイサースタンプ品評会開催委員長の中鉢久夫です。

 シリーズでお送りしています「第3回品評会受賞者インタビュー」。8月1日にご紹介しました【飯田真紀さん】インタビュー[前編]に続き、今回は[後編]をご紹介します。


【飯田真紀さん】


(~[前編]からの続きです~)

-続いて作品制作についてお伺いします。今回出品されたようなはがきサイズの作品を制作する場合、一般的なサイズの消しゴムはんこを制作する際とどのような点が異なり、どういった注意を払いながら制作されたか教えていただけますか?

飯田真紀さん:
彫りながら消しゴムを回転しにくい所と、トレーシングペーパーで転写する際に絵がズレやすい所が、普通のサイズを彫る時と違う点だと思います。

-なるほど。

飯田真紀さん
特に丸い部分を彫る時は、回転させる時に丸がゆがまないように注意しながら彫りました。それと、全体を転写し終わるまでトレーシングペーパーがズレないように慎重に写しました。

-やはり大きなサイズ特有の難しさというのがあるんですね。それから、これは素朴な疑問なんですが、はがきサイズの大きな作品の場合、どの場所から彫り始めてどのように彫り進めるのかを、印面への転写が完了した時点であらかじめ決めているのでしょうか?それとも、その時々の思い付きで彫り進めていくのでしょうか?

飯田真紀さん:
大体の彫る順番はあらかじめ決めています。わたしの場合は小さい所や細かい所から彫り進めていって、最後に広い所を彫ります。

-しっかり順序立てて彫り進めるスタイルなんですね。ところで、今回のエントリー作品についてですが、デザインのアイデアと図案の作成から作品の完成までどのくらい日数を要しましたか?

飯田真紀さん:
デザインを考え始めてから1日に2時間くらいずつ進めていって、だいたい一週間くらいで完成しました。

-なるほど。では、制作過程において苦労した点や苦心したことなどはございませんでしたか?

飯田真紀さん:
作品が大きい為、彫っている時に印面に手があたって絵が見えにくくなったりしないようにするのに少し苦労しました。

-やはり大きな作品になると制作過程でさまざまな問題が出てきますよね。それと、先ほど消しゴムへの転写のお話にも出てきましたが、今回制作した作品の図案はトレーシングペーパーで転写するスタイルで行ったんでしょうか?

飯田真紀さん:
はい、トレーシングペーパーで図案を写し、転写致しました。消しゴムはんこを始めた当初は何も知らずに始めた為、印面に直接マジックで逆向きに書いて制作しておりましたが、途中でトレーシングペーパーの方法を知り、それからはトレーシングペーパーを使って制作しております。


-続いて制作の道具についてお伺いします。今回のエントリー作品の制作にはどのような道具を使いましたか?

飯田真紀さん:
今回彫るのに使用したのは、カッターのみです。彫る時は、基本はカッターのみですが、広い範囲で空白の部分がある場合はその部分だけ彫刻刀の丸刀を使用して彫ります。

-なるほど。では、図案の作成やトレースなどに使用している筆記用具なども何かこだわりがあれば教えていただけませんか?

飯田真紀さん:
トレースに使っているのは、シャープペンシルです。作品によって、0.5ミリのものと0.3ミリのものを使い分けています。

-ありがとうございます。次に、飯田さんの彫り方のタイプを教えていただけますか? 作品の大きさによって彫り方を使い分けている場合はそれらも教えてください。

飯田真紀さん:
基本的には置いて彫りますが、作品が大きくても小さくても、細かくて見にくかったり持った方が彫りやすい時は手に持って彫ります。

-なるほど、作品の大きさではなく状況に合わせて彫り方を使い分けていらっしゃるんですね。


-飯田さんは現在、消しゴムはんこ作家としてどのような活動をされているか教えていただけますか?

飯田真紀さん:
わたしは普段、夫婦で【くりこども】という名前で作家活動をしております。【くりこども】では、消しゴムはんこの他に木のテーブルウェアやガラスのアクセサリーなども制作しており、消しゴムはんこは主にオーダー制作を承っております。

-ご夫婦で作家活動をされているんですね!

飯田真紀さん:
はい、そうなんです。オーダーやお問い合わせ先は、『Instagram』『Facebook』の【くりこども】ページのダイレクトメールまたはkuri.kodomo@gmail.comへのメッセージでお受けしております。また、『Instagram』『Facebook』それぞれのページでは、イベントへの出展情報等も記載しておりますのでよろしければご覧下さいませ。

-ありがとうございます。では最後に、今後の活動予定や消しゴムはんこ作家としての目標などがあればぜひ教えてください。

飯田真紀さん:
今の目標は次回の品評会で最高金賞を受賞する事です。そして、今後も皆様を笑顔にできる作品作りをテーマに、自分も楽しむ心を忘れずに頑張っていきたいと思っています。

-今後のご活躍に期待しております。金賞受賞本当におめでとうございました。

飯田真紀さん:
ありがとうございました。


 飯田さんが今回のインタビューの最後に「皆様を笑顔にできる作品作りをテーマに、自分も楽しむ心を忘れずに」とお話していたのが強く印象に残りました。これこそが、消しゴムはんこを含むハンドメイドホビーの一番の醍醐味だと感じた次第です。
 お忙しいところご回答いただきました【飯田真紀さん】、本当にありがとうございました。そして、初エントリーでの金賞受賞、本当におめでとうございました!


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(国際イレイサースタンプ品評会開催委員長 中鉢久夫 / 2018年8月3日配信)

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