50代から輝く、作家1年生・芝岡マチ子さんの挑戦

 大阪府寝屋川市に住む芝岡マチ子さんは、いま「消しゴムはんこ作家」一年生として活動している。友人で消しゴムはんこ作家の先輩でもある西岡明子さん(消しゴムはんこ工房 あこねこはん)との出会いが運命を変えた。このとき芝岡さんは50歳。

 「私自身、趣味で消しゴムはんこを始めたのが50歳。フルタイムで仕事もしているので、初めは趣味の域でしたが、西岡明子さんが努力して資格を取りクリエイターになっていく姿を身近で見てきて、それがいつしか自分自身の夢にもなりました。今の私があるのは、周りの皆さんとの沢山の出会いと交流のおかげです」と芝岡さん。

50代からのチャレンジ、そして夢をカタチに

 芝岡さんは短期間で消しゴムはんこの技術を学び、JESCA消しゴムはんこ技能認定資格の上級も取得、オリジナルのブランドとして『しあまぐ これくしょん』の屋号をつけ、消しゴムはんこクリエイターとして2016年から本格的に活動をはじめた。猫をモチーフにしたかわいらしい作品が多く、幅広い年代に注目を集めている。

 いまでは同じく近畿地方で活動する消しゴムはんこ作家の西内好恵さん(rannyars_nicchi)、西岡さんの3人で、ハンドメイドイベントに合同出展をしたり、それぞれの街で消しゴムはんこサークルを立ち上げ、姉妹サークルとしても活動をはじめている。西岡さんや西内さんとは年代は違うが、同じ消しゴムはんこ作家の仲間としてお互いをリスペクトしている。

 「フルタイムで時間がなくても、老眼かかった視力であっても、興味とやる気があれば、いくつであっても始められるし、充分楽しんでいける消しゴムはんこです。また環境によっても、どの様にでも活動の幅が広がると実感しています。年齢も消しゴムはんこ歴も関係なく、一緒に楽しんでいける場で、人生が新しく開きました」

誰かの役に立ちたい、寝屋川きのこサークルへの想い

 芝岡さんは、寝屋川市を拠点にした消しゴムはんこサークル「寝屋川きのこサークル」を立ち上げる際に、自分の経験から「活動の幅を広げたい人の手助けになることをしたい」と考えた。そして「実際に寝屋川市に来れなくても作家としての作品発表の場を作ることはできないだろうか」と、郵送やネットのやり取りで毎月のテーマに沿っての作品作りと提出でサークルに参加できるような取り組みを思いついた。全国どこに住んでいても、病気や子育て、介護などで活動する時間がないクリエイターが無理のない範囲で参加できるアイデアを打ち出した。

 このアイデアを、SNSなどを通じて交流を深めていた消しゴムはんこ作家仲間に呼びかけ、サークルのサポートスタッフとして協力を打診すると、病気療養で思うように活動ができなかった静岡県在住の中村珠美さん(NAO)と、子育てで活動の時間をなかなか作ることができない大阪府在住のたまみくりさん(LITTLE HAPPINESS)が協力に手を挙げてくれた。

 中村さんは「実際、色々な病気で悩んでいる方いると思うんです。でも、まだまだ楽しい事が沢山あるって知ってもらいたい。病気があっても前向きに出来る事がある!趣味を持つだけでも、人生変わる。って、思ってくれる方が1人でも居たら私は、無駄じゃないかなぁ~って思います。私が資格を取った理由の一つが、病気でも楽しめる事を伝えたい。でした」と遠方からの参加と協力を表明。

 たまみくりさんも「サークルに入りたいと思っていたのですが近くにもなくて、小さい子どももいて外出が難しいので諦めていました。そこで、芝岡さんに誘って頂けてとても嬉しいです!実際に行かなくてもいいという仕組みを考えてくださってありがたいです」と喜びを語った。

仲間と共に輝く、消しゴムはんこの輪

 「出会えたご縁を大切にしたい、また、私という存在が元気や勇気を出せるひとつのきっかけになれたらいいなぁと思っています」と、仲間に支えられ、そして仲間の輪を広げていく芝岡さん。

 2016年4月のある日曜、大阪の淀屋橋駅近くの会議室で、所属するJESCA日本イレイサースタンプ協会主催のミーティングイベントが開催された。第一線で活動する消しゴムはんこ作家や講師、そして西岡さん、西内さん、たまみくりさんも参加する中、芝岡さんの姿もあった。「大阪で消しゴムはんこのイベントを企画する」というテーマでブレーンストーミングをする中、やや緊張気味の芝岡さんもアイデアを出し、しっかりと発言をしていた。その真剣なまなざしで取り組む姿勢は若々しく、素敵に輝いていた。50代も素敵に輝く芝岡さんのチャレンジする姿は、多くの女性に勇気と希望を与えるだろう。

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